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2019年 04月 16日 ( 3 )

野球肘について

野球肘について




「野球肘」の原因は色々あります。


ボールを投げるときには肘には大きな力が加わります。速い球を投げたり、悪いフォームで投げたりすると、1回1回の投球で肘にかかる負担が大きくなります。また球数が多くなると負担が増えます。


肘の内側:


上腕骨内側上顆障害(リトルリーグ肘)


子供に起こる障害です。肘の内側の骨の出っ張り成長軟骨が障害されます。子供の野球肘はほとんどがこの障害です。少年野球選手の20%以上にみられたという報告もあります。多くは1~2か月の投球中止によりほぼ治癒します。投球(送球)以外の練習などは中止しなくてもよい場合がほとんどです。


上腕骨内側上顆裂離


上腕骨内側上顆障害とよく似ていますが、これはある1球を投げた時から急に痛みが出ます。怪我なので1~3週間程度固定が必要なことが多いです。この場合も再発予防のために体の硬さ、フォームなどに問題がないかチェックし、是正します。


内側側副靭帯損傷


通常高校生以上で起こります。投球時の「牽引力」により内側の靭帯が引っ張られて損傷します。疲労がたまって徐々に傷んでくる場合と急に断裂する場合があります。投球を中止し、フォームや体の硬さなどに問題があればこれを改善します。また靭帯を補強してくれる腕の筋肉(回内屈筋群)を強化するなどのリハビリ治療を行います。それでも改善ない場合は手術となります。


尺骨神経障害


長年野球をすることにより肘に変形が起こり、この変形によって内側の神経(尺骨神経)が圧迫されたり、肘周辺の発達した筋肉が神経を圧迫したりして小指や薬指にしびれが出ることがあります。投げているうちにしびれが出て投げられなくなることもあります。改善しない場合には手術が必要となることがあります。


肘の外側:


離断性骨軟骨炎(上腕骨小頭障害)


野球肘で最も重症になる障害の1つです。ひどくなると関節軟骨の一部がはがれて関節ネズミとなったり、変形が起こって肘の動きが悪くなったりします。初期に発見されれば投球禁止で治り、手術はしなくてもすむ場合が多いのですが、末期になると手術が必要となり、手術をしても肘の動きの制限や変形が残ってしまうこともあります。最近各地で少年野球検診が行われるようになりましたが、一番の目的は離断性骨軟骨炎を早期に発見し、重症になる前に治療を行うことなのです。およそ100人に1-2人の割合で発見されたという報告があります。


肘の後方:


肘頭疲労骨折


ボールを投げ肘が伸びるとき(フォロースルー)に、肘の後ろで骨同士の衝突が起こり、これを繰り返すことで疲労骨折が起こることがあります。骨端線が癒合した中学~高校以降で起こります。投球を休止し、フォームや体の硬さなどの問題を改善し、再発を予防します。なかなか治らない場合、繰り返す場合にはボルトなどで疲労骨折を固定する手術を行うことがあります。


いろいろなところが痛くなるもの:


関節内遊離体(関節ねずみ)


軟骨や骨のかけらが骨の間に挟まって痛みを出します。挟まっていないときは全く痛みが出ませんが、挟まると激痛が起こります。手術となる場合もあります。


※全日本軟式野球連盟は、小学生が軟式球でプレーする場合、投手の投球数を1日70球以内とする球数制限を導入することを決めました。各チームが目標とすべき<1>野手も含め練習での全力投球は1日70球、1週間で300球以内<2>練習は1週間に6日以内、1日に3時間以内<3>1年間での試合数は100試合以内-などとするガイドラインを作成しました。

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by haraseikei | 2019-04-16 21:50 | スポーツで関節を痛めた方へ

腰椎分離症は、過度なスポーツなどによって腰に負担がかかり、椎弓が分離(骨折)してしまう疾患です。


分離症では上体を後ろに反らした姿勢をとったときに分離部のストレスや炎症が増大し腰痛がおこります。下肢のしびれなどの症状が現れることもあります。若年者が腰伸展により腰痛を訴える場合は分離症である可能性が高いです。


初期であれば、激しい運動をやめて硬性コルセットで固定することで分離が癒合する可能性があるので、安静とコルセットによる保存療法を行います。


コルセットで腰部を固定し、約2~3ヶ月間、激しい運動だけでなく体育の授業なども含めた運動を中止し、治癒を促します。


リハビリは、腰を安定させるために骨盤周囲の筋肉を伸ばすストレッチと筋肉の強化を行います。具体的には、大腿部の前後をよくストレッチし、腹筋・臀部の筋肉を強化します。


初期の腰椎分離症の場合、固定とストレッチなどの適切な治療を行った場合は、90%近くのケースで腰椎の癒合が期待できるといわれています。運動を再開する時期としては2~3か月後を目安にし、CTやMRIなどの画像検査で腰椎の癒合を検査して医師の許可を得てから行うようにしてください。運動を中止した場合、1か月程度で腰痛が消失する場合が少なくありませんが、必ずしも椎弓の癒合が完全に終わっているわけではないからです。


当院では、初診時にレントゲン、疑わしい場合はMRIで診断しております。その後は1か月に1度のレントゲンフォロー、リハビリ、3-4か月後にはCTにて癒合の確認をしております。

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by haraseikei | 2019-04-16 11:44 | スポーツで関節を痛めた方へ

スポーツによるケガ、痛みの診断、治療行っております。疲労骨折や分離症などは、レントゲンのみでは診断できないことがあります。疑わしい場合は、超音波、必要があればMRI、CTを行います。MRI、CTは提携医療機関あり、当日検査も可能です。

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by haraseikei | 2019-04-16 08:53 | スポーツで関節を痛めた方へ

横浜市南区弘明寺整形外科、リハビリ、スポーツ、小児外傷、リウマチ/ペインを専門としたブログです。


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